5.15.2014

★★未来の働き方を考えよう(文藝春秋)

今回は「未来の働き方を考えよう(ちきりん著、文藝春秋)」について。

昨年買って、すぐ読んでいたが、ブログへのアップが遅くなってしまいました。


この本の主張は、

従来の考え方を改め、自分の人生をどのように生きたいかを真面目に考えれば、自由で楽な人生が送れる

ということ。

自分のキャリア観の育成の後押しに手助けしてくれる本ではないでしょうか。



下記引用::

これまでは、お金にしろ人的ネットワークにしろ、過去に貯めたものの多さ(=ストックの量)が人生の豊かさを規定していました。だからみんな必死で働き、頑張ってストックを増やそうとしてきました。
でも100歳まで生きるかもしれない時代に、過去に貯めた資産を後生大事に握りしめ、資産が減らないか、これで十分か、と心配しながら生きる人生は、楽しいものではありません。そうではなく、組織を離れても稼げる力や、年齢を重ねても新しいものに挑戦できる好奇心や前向きな姿勢、見知らぬ人とも良好な関係を築ける人付き合いの能力などが、人生の豊かさを決めていくのです
(87-88P)

ミニマムに暮らすという選択
今までは、一生懸命働き、よりたくさん稼いで、より豊かな生活を目指すことが一種の“常識”でした。しかしこれからは、必要生活費をできるだけ抑え、働く期間を最短化するという逆転の発想で人生を設計することも、ひとつの選択肢となります。方法論としては、若い頃にまとめて働いたうえで早期引退を目指す、最初から生活費をミニマムにし、短期のアルバイトだけで食べていくことを目指す、もしくは生活費がより安い国に移住して、さらに少ないコストで食べていこうとするなど、様々なバリエーションがありえます。それらをすべて合わせ、働く時間をできる限り少なくしようという人は、これから確実に増えていくことでしょう。
(120P)



<自分オリジナルの人生を手に入れるために重要な3つのステップ>

ステップ1:手に入れたい人生を明確にしよう

やりたいことのない人生を無駄だと言うつもりはありません。ただ私が言いたいのは、「自分がやりたいことが明確になれば、人生はものすごく楽になる」ということです。それが明確になれば、世間の常識に自分を合わせる必要がなくなります。より有名な会社に入るとか、よりよいお給料をもらうということに、ほとんど意味がなくなるのです。

ステップ2:複数の将来シナリオをもとう!

キャリア形成とは先行きの選択肢を複数考え、自分が進む道を意識的に選び、その道でやっていくために必要な知識やスキル、経験をどう身につけていくのか、自分で設計し、実現していくことです。「どこの会社に入るべきか」、「どの職業を選ぶべきか」なんていうことは、学生の就活レベルの選択であって、社会人のキャリア形成とは呼べないのです。

ステップ3:市場で稼ぐ力をつけよう

これから社会に出る人には、できるかぎり市場感覚を身につけられる仕事を選ぶことをお勧めします。この感覚を身につければ、時代が変わり、所属していた組織が沈み、人生が100年の時代になっても、一生苦労しなくて済むからです。市場から稼ぐ力がないと、せっかく将来を見据えて複数のシナリオを考えても、組織に守ってもらう以外の選択肢を選ぶことができません。反対に、市場が求めているものを提供する力と自信が身につけば、未来に向けて選ぶことのできるシナリオは、今よりずっと自由で多彩なものになるでしょう。どんな分野で働く場合でも、市場感覚こそが「稼ぐ力」に直結するのです。