10.30.2011

ザ・プロフェッショナル(ダイヤモンド社)

今年の夏、約15年ぶりに再会した小・中学校の同期と東京で食事した時に、「ザ・プロフェッショナル(大前研一著、ダイヤモンド社)」を、とにかく読みなさいと強く薦められた。

第1章の紹介

「顧客には、上司や部下の関係など、どうでもよいことなのです。そして、プロフェッショナルはいつも顧客のことを考えなければならないのです。(23P)」
顧客のことを真剣に考えられる力がなくなったとき、考える余裕がなくなったとき、もはや自分はプロフェッショナルではないということだ。

『知的好奇心が中途半端な人、すなわち知的に怠惰な人は、ほぼ例外なく自己防衛的で、変化に後ろ向きです。なぜなら、チャレンジ精神とまではいいませんが、新しいことへの興味に乏しいからです。常日頃から、目新しいこと、自分の知らないことを貪欲に吸収しようという姿勢が身についていませんから、いざという時、心理学でいわれる「ファイト・オア・フライト」(抵抗するか、逃げるか)になってしまう。知的怠慢の悪影響は社内だけにとどまりません。さきほど、ビジネス・プロフェショナルはいつも顧客を最優先に考え、最高の価値を届けなければならないと申し上げました。したがって、ほどほどの出来で自分に合格点を出してしまう人は、そのキャリアが十分ベテランの域に達していようとも、およそビジネス・プロフェショナルと呼ぶことはできないばかりか、顧客にすれば、あまり喜ばしいことではありません。何しろ、ほぼ間違いなく、顧客への興味にも乏しいでしょうから――。可もなく不可もなくという平均点の仕事は、顧客の成長に貢献することはまずありえません。競争や技術変化が激しい市場で戦っている企業の場合、足を引っ張られることもありえます。むしろ、まだまだ半人前だけれども、顧客のために全身全霊を傾けるルーキーのほうが頼りになるというものです。(30-31P)』
初心の気持ちを忘れずに、ということがとにかく大事なんですね!

プロフェッショナルの定義
『「平均点そこそこでかまわない」「辛いことや難しいことはやりたくない」「失敗したくない」「縛られたくない」というような、おそらく誰もが思っている本音に流されることなく、押し殺す。プロフェッショナルは感情をコントロールし、理性で行動する人。専門性の高い知識とスキル、高い倫理観はもとより、例外なき顧客第一主義、あくなき好奇心と向上心、そして厳格な規律、これらをもれなく兼ね備えた人材。(40P)』
理想と現実があって、いろいろあるけれど、常に高みは目指したいものだ。